【パレスチナ・ガザ地区】国際緊急人道支援

紛争激化から1年 いまだかつてない人道危機の苦境の中で

 2023年10月7日にイスラエル軍がガザ地区への攻撃を開始してから1年が経過しました。これまでに、ガザでは少なくとも41,965人が命を奪われ、97,590人が負傷し、1万人以上が行方不明となっています(国連人道問題調整事務所(UNOCHA)、2024年10月8日)。「天井のない監獄」とも呼ばれるガザ地区では、安全な避難場所も脱出手段もなく、220万人の住民のうち約9割が避難生活を強いられています。

 ガザ市民は食料や水、医薬品の確保に奔走し、日々の生活の中で恐怖に苛まれています。さらに、壊滅的な医療体制や衛生状況により、感染症やその他の健康リスクも深刻化しています。一方で、イスラエル側でも人質の問題が続いており、双方の一般市民が武力衝突の影響に苦しんでいます。

この厳しい現状にもかかわらず、多くの団体が「人々の命と尊厳を守る」という使命のもと、人道支援活動を進めています。しかしながら、この危機が続けば、支援の届け先へのアクセスはさらに困難となり、支援が必要な人々の生活や健康が深刻な危機にさらされることが懸念されます。

 ワールド・イン・ピースも、この困難な状況に少しでも貢献できるよう、現地の団体「Sharek Youth Forum」と連携して支援を提供する予定です。Sharek Youth Forumはパレスチナ・ガザ地区での豊富な経験を持ち、国連などの国際機関とも協力している信頼あるパートナーとして選定しました。第一段階の支援では、ガザ地区の子どもたちを対象に心理ケアやレクリエーション活動を通じた心理的サポートを実施する予定です。この支援が完了次第、資金の許す限り継続的な支援を行う計画です。

 

事業担当スタッフから

今年5月から開始したパレスチナ支援事業は、6ヶ月を迎えました。この期間中、様々な支援活動を企画・実施し、皆様からの温かいご支援を現地に届けることができました。パレスチナの人々の生活を支えるこの取り組みを継続していくために、どうか皆様のお力添えをお願い申し上げます。